齋藤昇さん
柴崎農園
- 住所高崎市柴崎町1707
- 電話027-346-0672
- Webホームページ
住宅地でありながら水田や畑が広がるのどかな場所で、味にこだわった旬の野菜を種類豊富に栽培している柴崎農園。平成元年にご主人の齋藤昇さんが脱サラして就農し、現在は家族6人で力を合わせて野菜作りに励んでいる。
柴崎農園では、年間を通して旬の野菜を20種類ほど栽培している。加温式ハウスでは秋から翌年の初夏までトマトとミニトマトを作り、無加温式ハウスでは春から夏にかけてナスやキュウリやカラフルミニトマト、鍋がおいしい季節にはシュンギクを作る。露地では秋にオータムポエムの鮮やかな黄色があたり一面染めるのを合図に、キャベツやブロッコリー、カリフラワー、ニンジンなどが順に収穫を迎える。春が近づくにつれ玉ネギやジャガイモ、夏にはトウモロコシへと移り変わりながら、休みなく野菜の収穫リレーは続いていく。
主な出荷先は、高崎じまんや四季彩館をはじめとする市内7カ所の直売所。「新鮮な野菜のおいしさを届けたい」という鮮度へのこだわりから、流通に時間のかかる市場より、その日のうちに売り場に並ぶ直売所への出荷に重きを置いているからだ。また、約20年にわたり市内の小・中学校給食に新鮮な野菜を納入してきた実績があり、現在も長女・郁子さんの子供が通う幼稚園や近くの保育園給食へ採れたての野菜を届けるのが日課となっている。
地域との交流は野菜の出荷だけにとどまらない。地元の小・中学生にとっては毎年の遠足や社会科見学で訪れるおなじみのスポットでもあり、子供たちに対する食育活動にも積極的だ。地域の人々と交流を深め、「食」「農」「人」がつながるプラットフォームとなって地域の豊かな食を支えることが、柴咲農園が掲げる大切なミッションでもあるのだ。
将来的には、「畑のなかに直売所を兼ねた食堂を開きたい」と話し、この1年は調理師や介護食士、食育インストラクターなどの資格取得に取り組んできた郁子さん。「採れたてのおいしさに出会う機会を提供し、農業の楽しさを次世代に伝えたい」という夢に向かって突き進む柴崎農園の今後の展開にも期待が高まる。
多種多様な旬の野菜を生産する柴崎農園だが、特にトマトの種類が豊富なのも特徴的だ。10月下旬から翌年の7月初旬までは、食味の良さに定評のあるミニの「千果」や大玉の「かれん」を栽培。4月上旬から7月初旬にかけては、明るい緑色でさわやかな味わいの「カプリエメラルド」、アントシアニン含有の赤紫色が目を引く「トスカーナバイオレット」、鮮やかなオレンジ色で高糖度の「ピッコラカナリア」といったカラフルミニトマトや、酸味が少ないイタリアントマト「サンマルツァーノリゼルバ」を栽培している。
2019年には高崎市の6次産業化補助金を受けて、加工場にスチームコンベクションオーブンを導入。新しく開発したトマトのジャムやピューレ、ドライトマトといったオリジナル商品も人気を集めている。