旭剛正さん

旭剛正さん

(三食農園)

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高崎じまん

だるまの里から農業界へ出陣!太陽の光を浴びて育った露地栽培トマト

だるまの里として有名な高崎市西部で、2代にわたりだるまの製造卸と販売を行ってきた「だるまの幸喜」が、2019年に農業分野に新規参入。代表の旭さんを中心に立ち上げた「三食農園」として、露地栽培による中玉トマトの生産に取り組んでいる。

生産の拠点は、かつて農業を営んでいた母親の実家の土地を活用。畑と田んぼをあわせて5反の広い土地が長らく耕作放棄地となっていたことに着目し、だるま製造が緩やかになる夏場の事業としてスタートさせた。畑の世話は、旭さんをはじめだるま製造スタッフたちが交代で担っている。

栽培するのは、スーパーなどの量販店で需要の高い中玉トマトの「シンディスイート」。色鮮やかで甘みと酸味のバランスが良く、病気にも強いため低農薬栽培が可能な品種だ。旭さんが実践する露地栽培では、ハウス栽培と違って野菜が本来育つ時期にあわせた自然に近い状態での育成ができるため、旬の味として楽しめるのが魅力。春先から育苗を開始し、4月に植え付け、5月の連休前から出荷が始まり、夏に最盛期を迎え秋口くらいまでは収穫が見込める。

こうした「自然に即した栽培」を大切にしている三食農園では、農薬や化学肥料の使用を極力控え、作物の栄養には有機質を発酵させて作られる完熟たい肥を取り入れているのもこだわりだ。初年度は試験的な栽培だったにも関わらず自家消費だけでは食べきれないほどの収量に恵まれ、だるまを納入している高崎オーパ1階の「高崎じまん」への出荷もできた。少量ずつの出荷ではあったものの、売れ残りはなくスタッフやお客からの評判も上々だったという。

また、出荷用トマトのほかにも自家用として米作りにも挑戦している旭さん。「今年は自分で育てたお米だけを食べています」と嬉しそうに話し、始まったばかりの自給自足ライフを満喫している。

「農産物直売所&農家レストラン」オープンの夢

いずれは、採れたて野菜の販売や野菜が主役の料理を振る舞う「農家レストラン&農産物直売所」を開きたいという夢がある。現在、だるま製造では多くの女性スタッフが活躍中だが、農家レストランの構想ではそうした女性たちのアイディアやスキルも生かしていきたいと話す。

「やっぱり鮮度がいいものはおいしいので、目の前の畑で収穫した野菜をそのまま調理して提供するのが理想的。お客さん自身で好きな野菜を摘んできてもらうのもおもしろそう」とイメージを膨らませる旭さんの夢の実現が楽しみだ。

旭剛正さん

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三食農園